『顧客第一主義が弊害をもたらす? エピソードから学ぶ理想と現実』


皆さま どうも!
現役の中小企業専門の 経営コンサルタント:西本です。


いつも「経営という仕事を理解するサイト」
閲覧いただきありがとうございます。


前回はマーケティングミックスの4P/4Cとは?
また具体事例とヒット商品のつくり方 について勉強しました


【参考情報】> マーケティングミックス(4P/4C)の具体事例とヒット商品のつくり方(後編)


しかし今回は少し志向を変えて
企業経営の現場でよく大切にされる
顧客第一主義


そしてそれを実践しようとした
会社のエピソードから読み取れる


その理想と現実について
お話しようと思います


どうぞお付き合いくださいませ




顧客第一主義とはいったい何か?


さて、それでは顧客第一主義とは
いったいどういう意味なのでしょうか?


ま、ここはいつもより
理解しておられると思いますが
ここはお約束 辞書をひいてみましょう


【顧客第一主義とは】
商売において顧客満足を利益・採算などよりも重視するあり方。あるいは、客を大事にしているという立場のアピール。



お客様第一主義
顧客本位
顧客志向 などなど


さまざまな表現がありますが
一様にして、お客様の意向を
重視していくという宣言です


実は巷では。。。
今は亡き昭和の偉大な演歌歌手
三波春夫の一説が語られます


『お客様は神様です』


このセリフはよく使われますが
多くは間違って伝達されています




この言葉の本当の意味は
『お客様が何より優先される』
ということではなく


『お客様を神様と見立てることで全力を尽くす』
ということ


つまりは、こういうことなんです!


確かにお客さま大切です
しかし立場には上も下もない


そのお客さまが神様だったとしても
なんの遜色のないほどの最高の価値を
産み出すことを第一の目標とせよ!


という意味なのです


そうなんですよ!


なのでこの顧客第一主義とは
『顧客満足度を追求し続ける』との
企業姿勢を表したものであり


けっしてお客さまの
言いなりになることでは
決してありませんので
説明と理解に注意が必要です


そして、それを従業員が勘違いしたまま
顧客第一主義を目指そうと努力した
会社が知り合いにいます


今回はそのお話を進めたいと思います

顧客第一主義を目指そうとした会社の話



食品製造業を営む ある会社のお話です


従業員は約25名
売上高は約4億円規模
自己資本比率は▲3%


創業から20年経って
はじめての債務超過とのこと


取引先は主に1社の大手小売企業で
売上高は増加傾向なのに
思うように営業利益が
上がっていないのが問題でした


その社長が西本にこういったのです


『もう自分一人で経営するのはもう古い
従業員と一緒に経営をしたい!
そして頼りがいのある人材を育成したい』


私がちょうど従業員参加型経営の
スペシャリストであったため
企業経営診断コースを申し込まれ
後日その企業に訪問しました


そうすると。。。
経営方針のひとつに
『顧客第一主義』を掲げたとのこと!


確かに従業員の休憩所には
大きく『顧客第一主義』と!


なるほど経営の方針を
わかりやすく提示するのは
とてもよいことですよね


そこでその真意を確かめるべく
西本はひとつの質問を
投げかけました




『ところで社長のいう顧客第一主義は
 どういうもので、具体的に何を
 変えようとしているのですか?』


 まず、社長が答えたのが。。。
 顧客第一主義=顧客絶対優位 の概念だったのです。。。


 え?どういうことかって? 順に説明していきましょう

顧客第一主義がはたして弊害を生むのか?



顧客第一主義が
誤解されやすいことは
先程説明しました


でも顧客絶対優位。。。
つまりお客様を大切に扱うことは
悪いことなのでしょうか?


もちろんとても大切にします
しかし大切にする方向が違います


近江商人もお客様を大切にせよと
説いていることはよく知られています


『3方よし』は有名です


買い手よし、売り手よし、世間よし


この教えでは3方向すべて同列なんですよ


3方ともよし!とならねば
長続きしないと説いておられる


お客さまだけでなく
社会も、我が社も
『GOOD!!』
でなければならないのです


そうなんです!


この第一主義は
『一番上』という意味でなく
『一番最初に考えよう』
に近いのです


つまり
『お客さまの喜びをまず生み出すことで
社会に貢献しながら、我が社も潤う!』


こういったことが
『顧客第一主義』
の真意ということになります


これが誤解されると
顧客のニーズを満足させていれば
顧客の要望を訊いていれば


価格交渉も納期も品質も
すべて言われた通りやっておけば
『GOOD!!』という
そういう経営方針ということに
なってしまいます


もちろん、それだと
お客さまの将来を考えて先回りした提案をすることも
我が社の利益を考慮した適正価格への交渉も
上記2つを見据えた雇用拡大の計画も


必要のない経営スタイルだということになります


それだと長続きするこはなく
そのうち社会から淘汰されて
しまう可能性が高くなりますよね


そのため、
顧客第一主義が弊害を生むのでなく
その捉え方の勘違いが
大きな弊害を生む危険性が
潜んでいるのです!

顧客第一主義の理想と現実



この会社の社長はもちろん
この真意を捉え直しました


しかし、従業員への説明を
しっかりしていなかったことから
会社全体として誤解リスクが
高い状況でした。


そこで将来を期待する若者と一緒に
『事業方針説明会』を企画
その中で誤解の生まれないよう
『顧客第一主義』について
本当の意味合いを伝えることにしました


いかがだったでしょうか?


しかし企業というのは人間の集合体です
もちろんこの会社はこの取り組みだけで
すべてがうまくいくとは思えません


しっかし説明しても
正確に捉える方は
全体の3割もいないでしょう


しかも時間が経てば忘れてしまい
また、都合よく解釈を戻す方も
たくさん現れてくるでしょう


それが現実です
人間の集合体である
我々の本質です


『だからウチの社員はレベルが低い!』


という言い訳を浮かべる前に
しっかり育成できる仕組みの
アイデアを思い浮かべて
実践して継続して改善して欲しいのです




例えば。。。この
『事業方針説明会』を1年に1度実施し
説明担当をローテーションすることで
理解を深める仕組みであるとか


営業を踏まえて
社外向け事業発表会を企画して
そのプレゼンターコンテストを
社内で開催する仕組みであるとか




それはもう
我が社に合うカタチを 生み出せばいいと思います


社長の仕事って本当に
最終的には仕組みづくりです


つまり。。。現状を
『変えること』です


やればやるほど自己否定
なんだかもうやるせないですが
それでも大きな価値を生み出す
そんな重要な仕事です!


ぜひ共に頑張って
変えていきましょう!


それでは今回はここまでとなります。


次回もよければどうぞお付き合いくださいませ☆


長文・乱文を最後まで読んでくださり いつもありがとうございます♪


すべては頑張る経営者のために すべては皆さまの笑顔と元気のために

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西本文雄(にしもと ふみお)

西本文雄(にしもと ふみお)

代表取締役株式会社 事成す
1967年 兵庫県生まれ。経営コンサルタント歴8年で500社を超える中小企業の支援実績を持つ超現場主義者。小さなチームで短期的な経営課題を解決しつつ中長期的な人材育成を進める「小集団活動」の推進が得意です。あなたの会社の未来とがっつり向き合います。